バンダイナムコエンターテインメントが贈るアイドルマスターシリーズの最新作、『学園アイドルマスター(学マス)』。リリース直後からその圧倒的なクオリティで大きな話題となりました。しかし、アイドル育成ゲームでありながらカードゲームの要素も持つ本作は、「本当に面白いの?」「従来のアイマスファンじゃなくても楽しめる?」といった疑問を持つ方もいるかもしれません。そこで、多くのプロデューサーの感想を基に、学マスの魅力と、人によっては気になるかもしれない点について徹底的に掘り下げていきます。
学園アイドルマスターはどんなゲーム?
学園アイドルマスターは、アイドル育成の名門「初星学園」を舞台に、プロデューサーであるプレイヤーが個性豊かなアイドル候補生たちをトップアイドルへと導くゲームです。従来のアイマスシリーズと同様にアイドルとの絆を深めていく要素が核にありますが、その育成システムは一風変わっており、カードデッキ構築型のローグライク形式を採用しています。
具体的なゲームの構成は以下の通りです。
- プロデュース(育成):練習や授業といった行動がカードとして手札に加わり、それを駆使して育成を進めるという戦略性の高い構造になっています。
- グラフィックとモーション:最新技術を駆使したグラフィックとキャラクターの滑らかな3Dモーションは、まさに国産ソシャゲの最上位に位置すると言える出来栄えです。
- プロデューサーレベル:育成を繰り返して親愛度やプレイヤー自身のレベルを上げることで、使えるカードの種類が増え、育成の幅が広がる仕組みです。
このシステムのおかげで、ただ漫然と育成するだけでなく、いかに効率よく高評価値を獲得できるかという「ゲームらしい」部分の面白さが際立っているのが特徴です。また、縦画面でのプレイが可能なので、手軽さも兼ね備えていると言えます。
学園アイドルマスターはここが面白い!
学マスが多くのユーザーを熱狂させている最大の理由は、やはりコンテンツ力の高さ、特にシナリオのクオリティにあります。結論から言うと、このゲームのストーリーに「ハズレはほぼない」という評価が定着しています。
理由として、単なる美少女ゲームとしてではなく、一人ひとりのアイドルが持つ深い個性や葛藤が緻密に描かれており、感情移入しやすい構成になっているからです。多くのユーザーが推し以外のストーリーでも思わず泣いてしまうほど、物語の完成度が高いのです。
また、ゲームシステムにも魅力があります。
箇条書きで具体的に見てみましょう。
- 戦略的な育成と達成感:カード型ローグライク要素により、高評価値のアイドルを育成するための試行錯誤が楽しいです。狙った通りにメモリー(引き継ぎ要素)を厳選できたときの喜びは格別でしょう。
- ライブ演出の臨場感:プロデュースの成果に応じて最後のライブ演出が変化するシステムは、プレイヤーがアイドルと共に成長したという感動的な体験を提供してくれます。
- プレイ時間の配慮:育成コマンドに「失敗」の概念がほとんどなく、かつ慣れれば1回のプロデュース時間が20分前後に収まるため、テンポ良く周回できる設計になっています。
- 対人要素のバランス:対人コンテンツ(コンテスト)のハードルが高すぎず、ストレスなく楽しめるよう配慮されている点も好評です。
これらの要素が融合し、ユーザーは常に新鮮な気持ちでプロデュースに打ち込めるのです。特にアイドルとの二人三脚で成長する物語は、このゲーム最大の魅力と言えるでしょう。
学園アイドルマスターはここがダメ・つまらないかも
素晴らしいクオリティを誇る学マスですが、一部のユーザーからはいくつかのネガティブな意見も出ています。
最も多く挙がるのは、ガチャの仕様に対する厳しさです。
具体的な不満点は以下の通りです。
- ガチャの厳しさ:SSRの排出率が体感的に低く感じられることや、ガチャに必要な石の数が多いこと、天井の引き継ぎがないことなど、課金圧が強く感じられる構造になっています。
- マンネリ化:イベントが毎回プロデュース周回形式になっており、代わり映えのしない繰り返し作業に飽きを感じる人がいます。また、新プランや新シナリオの追加ペースが遅いという意見もあり、コンテンツの発展速度に物足りなさを覚えるユーザーもいます。
- 端末負荷とフリーズ:高画質な3Dグラフィックの代償として、Google Pixel 10シリーズなど一部の端末でフリーズや強制シャットダウンといった深刻な不具合が頻繁に報告されており、快適なプレイが難しい状況が続いています。
さらに、育成に時間がかかる点も指摘されています。周回はしやすい設計ではあるものの、一度のプロデュースに集中して取り組む必要があり、サクッと遊べるコンテンツが少ないため、忙しい方にとっては「拘束時間が長い」と感じるかもしれません。特に高難易度を目指す場合は、メモリー厳選のための周回が必須になるため、根気が必要なゲームだと言えます。
まとめ
『学園アイドルマスター』は、総合的に見て国産スマートフォンゲームの中でもトップクラスの完成度を誇る良作と言えます。特に「ストーリー」「キャラクター」「ライブ演出」といった、アイドルコンテンツの核となる部分は非常に高く評価されています。その作り込みの深さは、今までアイマスシリーズに触れてこなかった人にも自信を持って勧められるレベルでしょう。
このゲームが特におすすめできるのは以下のような方です。
- 質の高いストーリーと3Dライブ演出を重視する人
- カードゲームやローグライクの試行錯誤が好きな人
- 推しと共に成長するドラマに感動したい人
一方で、高頻度で新しいコンテンツを求める方や、ガチャの厳しさに耐性がない方、特定のAndroid端末でフリーズに悩まされている方には、少し厳しいかもしれません。しかし、製作陣のユーザーへの視点は随所に感じられますので、今後はフリーズ問題の早急な解決と、プロデュースプランの継続的な追加によって、より幅広い層が長く楽しめる作品になることが期待されます。
インフレ時代のゆるゆる生活