以前、公認会計士の仕事をしている人にお会いしたことがあり、そのときに気になっていた「AIに仕事がとってかわられるようなことは起こると思うか」ということを聞いてみたことがある。AIの躍進は近年凄まじい。画像はある程度ならサクッと作ってくれるようになっているし、普通のライターが書くくらいの記事もAIが簡単に書いてくれる。むしろたいしてうまくない人が書く記事よりもAIの方がわかりやすくてまとまっていると思うくらいにすごい。以前は記事を書いてもらう際にクラウドソーシングサービスを利用してお金を払って書いてもらっていたが、今はそんな必要もなくなってきている。
だからこそ、かなり多くの仕事がAIに取って代わられるのではないかという心配をしている人も多いようだ。公認会計士の仕事に関しても、そう言われることが多いようだ。だからこそ、実際に公認会計士の仕事をしている人に聞いてみたかった。
公認会計士として10年以上働くAさんの話
その方は仮にAさんとします。Aさんは大学在学中に公認会計士の試験勉強を始めて、1年浪人を経て見事公認会計士試験に合格。聞いた所によると、どうやら東大卒とのことなので、やはりそれだけのスペックだよなあと思う。その方はそれからBIG4の1つに就職が決まり、10年ほど働いているらしい。最近は新人ちゃんの指導もあったり、お会いしたのがちょうど4月下旬で繁忙期だったようでめちゃくちゃ忙しいとのこと。
そのAさんに具体的に「AIに関してどう思う」と聞いてみた所、仕事にAIは使えないと言っていた。
詳しく聞いてみると、「AIの運営元に情報が流出するのを防ぐために、公開されているChatGPTだとかgeminiだとかそういったAIは使えないんです。一部の企業では自社で開発したAIを導入しているケースもあるようですが、うちの会社ではそういったことでは使ってなくて、会社からも絶対に使うなと指導されているんです。」とのこと。
確かに公認会計士の仕事は、特定の企業の内部情報を扱うために、それが外部に流出してしまったらまずい。だからAIは使ってはならないのかということは勉強になった。
AIはエンタメ分野の域を出ないのか
そうなると、結局のところ、AIが仮に発達したとしてもどうでも良いような情報だったり、表に出して良い情報だけがAIに共有され、その情報だけをベースとして思考をしていくから完全なデータは得られないのではないかという考えに至った。
今のところAIはどうでも良いような分野で活躍している。誰がやってもいいようなことを人間ができないレベルのスピードでやってくれている。その域をAIは出ないのではないかと思った。
AIは相関関係から情報をまとめているだけで、現状は因果関係がうまくわからないようだ。とりあえず、現在わかっている範囲内でいえば、AIによって大きく世界が変わるということはあまり考えられないのかもしれない。
現実的にデータセンターの電力消費問題などもあり、どこまで今後AIが進化するのかは楽しみではあるが、ドラえもんの世界のような現代を超越した世界線までは到達しなそうに思える。
データセンターの問題などはこちらの記事に記載しています。

